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マットレスの種類と快適な睡眠のための選ぶポイント
マットレスを新しく買い替える際には、自分の身体に合った寝心地の良いものを選びたいですよね。今回は、数多くの種類があるマットレスのなかから、マットレスの種類をはじめ、自分に合うものを選ぶポイントをご紹介します。
マットレスは睡眠の質を左右する
マットレスは睡眠の質を左右する重要なアイテムのひとつです。人が寝る体勢をとると、頭をはじめ、肩や背中、お尻、足など、マットレスが接地する部位に圧力がかかります。
身体にフィットせず限られた部位にだけ圧力がかかるマットレスを選んでしまうと、血行不良になりやすく、背中の痛みや肩こり、手足のしびれの原因になることもあるのです。とはいえフィット感だけを重視して柔らかすぎるマットレスを選んでしまうと寝返りが打ちづらく、お尻が沈みすぎることで腰痛の原因になることもあります。良質な睡眠を確保するためには、自分の身体に合ったマットレスを選んで、身体への負担を軽減させることが大切です。
マットレスには、材質や構造の違いなどがあり、数多くの種類が開発されています。予算内で自分の身体に合うものを選ぶのが大前提ではありますが、長く良い状態を保つためには、通気性やお手入れのしやすさも重要なポイントとなります。
マットレスの種類1.スプリングタイプ
スプリングタイプは、バネ(コイル)が内蔵されているマットレスです。内蔵されているコイルの設計によって、さらに細かくボンネルコイルマットレスとポケットコイルマットレスに分類されます。
ボンネルコイルマットレス
ボンネルコイルマットレスは、コイルを一つひとつ連結させて面を作り、その面をウレタンで覆っています。
寝心地は少し硬めですが、通気性が良く、全身をしっかりと面で支えてくれて身体が沈みすぎないのが特徴です。体格が大きな方でも寝返りが打ちやすく、安定感があります。
しかし、身体へのフィット感は弱く、体圧分散性は低いです。また、安価なマットレスも多く販売されていますが、価格が安いものの多くは、ウレタンを使用せずコイルのみで作られていることがあります。
ポケットコイルマットレス
ポケットコイルマットレスは、独立したコイルを一つひとつ布で包んで、全体に敷き詰めて作られたマットレスです。それぞれ独立しているコイルが身体を支えるので、体圧分散性に優れています。
ボンネルコイルマットレスよりも価格は高いですが、寝心地が柔らかめで、振動も響きにくいのが特徴です。
マットレスの種類2.ウレタン・樹脂素材タイプ
ウレタンや樹脂素材タイプのマットレスは「低反発」と「高反発」に分けられます。低反発は柔らかく、高反発はやや硬めの寝心地です。
低反発
低反発は、体圧に応じてゆっくりと変形していくのが特徴です。身体のカーブに沿ってピタッとフィットするため、体圧分散性に優れています。
その反面、弾力性がないため寝返りが打ちにくく、素材自体が空気を通しづらいためムレやすいというデメリットもあります。低反発ウレタンのみで作られたマットレスの場合は、もっとも荷重のかかる臀部が沈みすぎて腰痛を引き起こしたり、姿勢が崩れてしまったりすることもあります。
高反発(ウレタン)
一口に高反発マットレスと言ってもさまざまな硬さがあるのですが、一般的には程良い硬さで身体が沈みすぎず寝返りを打ちやすいのが特徴です。
表面に凹凸があり、身体を点で支えて血流を妨げにくいプロファイルカットをはじめ、フィット感や通気性に優れた立体キューブカットなど、ウレタンのカット方法によって、寝心地や体圧分散性が大きく異なります。
カット方法だけでなく密度やニュートン数、厚みにより高反発マットレスのなかでも種類が豊富にあるため、自分に合ったマットレスを探しやすいのもメリットです。
スプリングマットレスと比べて重量が軽く、三つ折りに畳めるタイプも多く販売されているため、お手入れや部屋の移動など女性や高齢の方でも簡単です。
マットレスの種類3.高反発ファイバータイプ
高反発ファイバーは、ポリエチレン樹脂(ファイバー)を繊維状にして編んだマットレスです。ほかのタイプのマットレスと比較して、通気性がずば抜けて高く水洗いできるため、ダニやカビの繁殖を予防することができます。
高反発ファイバータイプのマットレスは、硬めのものが多く寝返りは打ちやすいですが、面で身体を支える構造をしており、ボディラインにフィットしにくいので体圧分散性は低いです。
マットレスを選ぶときのポイント
自分の身体に合わないマットレスを使っていると、良い睡眠が得られません。以下のポイントを押さえて自分に合うマットレスを選びましょう。
適度にフィット感があるか
良質な睡眠を得るためには、適度なフィット感があるものを選びましょう。仰向けで寝たときに、マットレスが腰にぴったり密着しつつ、お尻が沈みすぎない適度なフィット感が理想です。
硬すぎて腰が密着しないと背中やお尻に圧力が集中して身体に負担がかかります。
柔らかすぎてお尻が沈みすぎてしまうと、寝転んだ瞬間の包み込まれるような感覚は心地良いものの、姿勢が崩れて筋肉や腰に負担がかかります。
身体に合わないマットレスを使うと疲れが取れにくかったり、腰痛、肩こりの原因になりますので、身体にフィットしつつ寝姿勢を正しく維持できるマットレスを選びましょう。
自分に合った厚さか
マットレスは、さまざまな厚みのバリエーションが販売されています。ほかのマットレスや布団と重ねずに単体で使用するのであれば、ベッドに置く場合でも床や畳に置く場合でも10cm以上の厚みが必要です。
10cm未満のマットレスでは背中やお尻、ふくらはぎや踵などを適切に沈み込ませることができず、身体にフィットしません。体格が良い人や寝返りの回数が多い人は12cm以上のマットレスを選ぶと、底付きを感じず使用できます。
マットレスを低床ベッド代わりに使いたいなら、18cm以上厚みがあるものがおすすめです。
通気性が良いか
就寝中は、汗をはじめ不感蒸泄(ふかんじょうせつ)と呼ばれる身体の水分放出があります。日本は湿度が多いため、水分がなかなか蒸発しません。マットレスの内部や下に水分が溜まり、カビの原因となってしまいます。特に低反発マットレスは湿気が溜まりやすいので注意しましょう。
金属製のバネが使用されているコイルマットレスの場合は、通気性が悪いと内部のコイルが錆びてしまい、ギシギシときしみ音がする原因となります。
長期的に使用するマットレスを選ぶのであれば、通気性の高いものを選びましょう。
寝返りしやすいか
健康な人であれば、睡眠中に20回以上の寝返りを打つといわれています。寝返りは、血液やリンパ液を滞りなく循環させるために必要な動作です。
就寝中に、身体がマットレスに沈みすぎていると寝返りが打ちづらく、無駄な力を使って寝返りを打ったりして、疲れが残るおそれがあります。また、寝返りが打てないと寝違えの原因にもなります。
身体が沈み込みすぎない、適度な反発力のあるマットレスを選びましょう。
呼吸がしやすいか
睡眠時の呼吸のしやすいさは枕の高さが大きく影響しますが、マットレスによっても左右されます。硬すぎるマットレスで胸部が張った状態になると肺の拡張域が狭まって呼吸がしづらくなります。また、柔らかすぎるマットレスで屈んだ姿勢になっても肺が広がりづらくなります。実際に仰向けで深呼吸をしてみて、呼吸がしやすいマットレスを選びましょう。
まとめ
マットレスは、たくさんの種類が販売されており、価格帯もさまざまです。人によって体格や寝心地の好みも異なるため、通気性やお手入れのしやすさ、予算も考慮しながら選びましょう。自分に合ったマットレスを見つけて、良質な睡眠を確保してください。
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記事を書いたライター
毎日の睡眠の質を高めるために役立つ「寝具」や「睡眠」の関連情報を提供するマイまくら マガジン編集部です。