枕
睡眠
大人の寝相の悪さは病気の可能性も?!原因と対策をご紹介
「朝起きたら、かけていたはずの布団がかかっていない」「寝相が悪いと家族に指摘された」など、大人になってから寝相が悪いことで悩んでいる方は少なくありません。大人の寝相の悪さは、病気が潜んでいる可能性もあるため、原因と対策を知っておくと安心です。今回は、大人の寝相が悪くなる原因や改善策をご紹介します。
寝相が悪くなる原因
寝相が悪くなるのには、いくつかの原因が考えられます。ひとつずつみていきましょう。
精神的不安による影響
精神的に大きなストレスがかかると自律神経が乱れ、眠りが浅くなってしまうことで寝相が悪くなるケースがあります。自律神経は、日中の活動を支える交感神経と、睡眠を支える副交感神経のバランスが重要ですが、ストレスにより調和が崩れてしまうと睡眠に影響を与えるのです。
寝る前に不安やストレスを感じないようリラックスすることで、良質な睡眠を取ることができます。
持病による影響
腰痛・肩こり・関節リウマチ・アトピー性皮膚炎など、持病の影響で睡眠の質が下がり、寝相が悪くなる場合もあります。例えば、腰痛の症状を和らげるために、無意識に寝返りを繰り返すことで寝相が悪くなるといった影響です。
適度な寝返りであれば、体にかかる圧力が分散されますが、このような痛みを伴う疾患がある場合、症状を和らげるために寝返りを繰り返します。また、痛みのため睡眠時に呼吸が苦しくなったり手足をバタバタ動かしたりすることもあるため、寝相が悪くなるのです。
体に合わない寝具による影響
普段使っているマットレスが硬すぎたり、柔らかすぎたりすると、睡眠中に体に負担がかかることで無意識に寝返りが増え、結果的に睡眠が浅くなります。同様に枕の高さが体に合わない状態で眠ることでも寝返りの増加につながります。心地良い姿勢を探るため体は常に動いてしまうのです。
この状況が続くと寝相が悪くなるだけでなく、睡眠の質の低下により疲労やストレスが蓄積するリスクも高まります。
寝室の環境による影響
寝室の環境も、寝相や睡眠の質に大きな影響を与える要素です。例えば、寝室の照明が明るいと、ホルモンの一種であるメラトニンの分泌量が減ってしまいます。
睡眠や覚醒のリズムを調整するメラトニンは、本来夜になると分泌量が増加します。しかし、照明の影響でホルモンの分泌が抑制されてしまい、なかなか寝付けなかったり、眠りが浅くなったりするのです。
また、寝室の温度や湿度が睡眠に適していない場合や周囲の騒音が気になって眠りが浅くなる場合にも注意が必要です。快適な環境を求めて寝返りが増えたり、布団を蹴ってしまったりしてしまうためです。
寝相の悪さに潜む病気
寝返りの回数が極端に多かったり、寝相がひどかったりする場合は、病気が潜んでいる可能性も否定できません。ここからは、寝相が悪い原因として考えられる病気について解説します。
睡眠時無呼吸症候群
睡眠時無呼吸症候群とは、睡眠中に呼吸が何度も止まったり、浅くなったりして体中が酸素不足に陥ってしまう病気です。気道が狭くなったり閉じたりすることで発症し、体が酸素を取り入れようとして眠りが浅くなります。この病気によって寝相が悪くなるほか、日常生活にも支障をきたす場合があります。
睡眠中に10秒以上呼吸が止まる状態が頻発する場合はこの病気の疑いがあります。このほか、日中に眠気や倦怠感がある・高血圧・メタボリックシンドロームの方などに現れやすい症状です。簡易キットを使うと、自分でも検査できます。
レム睡眠行動障害
レム睡眠行動障害とは、睡眠中に見ている夢の内容と同じ行動を取ってしまう病気です。レム睡眠は眠りが浅い状態ですが、筋肉が緩んでいるため通常は体が動くことはありません。
しかし、レム睡眠行動障害になると、手足を大きく動かす・大声で寝言を言う・殴る・蹴る・起き上がって歩き出すなどの症状が見られます。 原因ははっきりしていないものの、中枢神経に関する疾患を持つ方や、強いストレスを抱えている方に見られやすい傾向があります。近年では、認知症やパーキンソン病などの前触れとして発症するケースも報告されています。
むずむず脚症候群
この病気は下肢を中心に、ムズムズしたり痛みを伴ったりといった不快感が起こります。夕方から就寝時にかけて症状が見られ、動いているときは感じにくいのが特徴です。
じっとしているときに足が痙攣したような症状が起き、睡眠中も熟睡できなくなることから不快感を軽減しようとして寝返りが増えます。
この病気は、鉄欠乏性貧血や腎不全による人工透析を受けている方に多く見られます。
病院に相談するタイミング
ここまで紹介した症状が1ヶ月以上続いている・もしくは週3回以上症状が見られるなどの場合、医師への相談をお勧めします。より正確な診断を受けるため、具体的な状態を説明できるようにしておくと良いです。ただし、症状が辛い場合はすぐに専門の病院を受診しましょう。
就寝中の状態は、自分自身でチェックすることは難しいです。家族やパートナーに寝相の特徴を聞いたり、動画で確認したりして、症状を把握しておきましょう。
悪い寝相の直し方
寝相の悪さを改善し、気持ちよく睡眠が取れるようにするには、どのような対処法が適しているのでしょうか。ここでは快眠に向けた睡眠環境の整え方をご紹介します。
温度と湿度を適正に保つ
気持ちよく眠るためには、寝室の温度や湿度が適切なものに調節しましょう。
夏場は、温度28℃・湿度50~60%になるよう調節します。室温のみ下げてしまうと、体温も必要以上に下がってしまい逆効果となるため、エアコンで湿度も調整することが大切です。こうすることで、体温を下げすぎず、体感温度を下げられます。パジャマや布団で調節するのもおすすめです。
冬場は、温度16~19℃・湿度50~60%になるよう調整しましょう。冬物のパジャマや布団は保温性が高く、夏より設定温度を下げても問題ありません。ただし、乾燥しやすくなるため、加湿器や洗濯物などを使って上手に加湿しましょう。
寝室の明るさに気を付ける
寝室の明るさも睡眠の質に大きく影響するため、明るくしすぎないようにすることが大切です。スマートフォンのブルーライトや、明るすぎる電球の光は、メラトニンが分泌されにくくなるため、就寝前はスマートフォンやPCの使用を控えましょう。
反対に、真っ暗な環境も睡眠を妨げる場合があります。個人差はあるものの、焦りや不安を感じて緊張状態が高まり、交感神経が優位になってしまうためです。この状態ではリラックスできず、質の高い睡眠が取れなくなります。
寝室の明かりは、副交感神経が優位に働きやすい暖色系を選ぶのがおすすめです。落ち着いた色合いでリラックスしたまま入眠することができます。
騒音対策をする
騒音には、テレビやラジオの音・マンションの上階や屋外から聞こえる音などがあります。快適な睡眠を妨げ、寝相を悪くする原因となるため対策が必要です。
防音壁や遮音壁・パネルなどを設置すると、室外から聞こえてくる音を抑えられます。また、遮音効果があるカーテンに変えるのも方法のひとつです。
一方で、無音だと眠れない方もいます。リラックスして眠れるよう、生活音(水が流れる音など)を集めた音源や、音色が優しいオルゴールなどを聞くのも良いです。
寝衣を見直す
睡眠時にジャージやスウェットなどを着ている方もいるかと思います。しかし、心地良い眠りを確保するには、パジャマの着用がおすすめです。
パジャマは睡眠用に作られており、吸湿性や通気性に優れています。そのうえ寝返りもしやすく、快適な睡眠に導いてくれます。パジャマを着ていると、寝返りの回数は20回から30回が平均ですが、ジャージやスウェットでは回数が減ってしまうのです。
寝具を見直す
自分に合った枕やマットレスを選ぶのも、快適な睡眠に重要なポイントです。マットレスは、柔らかすぎると腰痛の原因になりますが、硬すぎると背中やお尻、ふくらはぎや踵に圧力が集中することで寝返りが増加する原因となります。全身に隙間なくフィットしつつお尻が沈みすぎない、自身にとって適度な柔らかさを見つけることが重要です。
枕は、仰向け時にあごが引いたり上がりすぎたりしない、自然な姿勢を作れる高さが必要です。。男性や、しっかりした体格の方は高めのもの、女性・子ども・体格が細身の方は低めのものが合う傾向にありますが、マットレスの硬さによっても必要な高さが変わるため、マットレスと併せて選ぶのがおすすめです。
自分にぴったりの寝具をお探しの方は、北海道から沖縄まで全国46店舗を展開する眠りの専門店マイまくらを利用ください。マイまくらでは、特許取得の全身測定機により一人ひとりの身体に合うオーダーメイド枕やマットレスをご案内します。また、購入後も定期的なメンテナンスを通して快適な睡眠をサポートいたします。
まとめ
寝相が悪い原因として、睡眠環境や病気が関係している場合があります。快適な睡眠を確保して寝相を改善するためには睡眠環境を整えることが効果的です。対策のひとつとして寝具の新調をお考えの方は、マイまくらへお気軽にお問い合わせください。
記事を書いたライター
毎日の睡眠の質を高めるために役立つ「寝具」や「睡眠」の関連情報を提供するマイまくら マガジン編集部です。